There is a light that never goes out.

ライブ、映画、読書メモとして活用。ストリップについては従来通りアメブロ「saw things」http://ameblo.jp/rock-x3/

君の名前で僕を呼んで

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【監督】

ルカ・グァダニーノ

【CAST】

ティモシー・シャラメ

アーミー・ハマー

マイケル・スタールバーグ

アミラ・カサール

エステール・ガレル

バンダ・カプリオーロ

 

2018.5.5 八丁座

舞台は、ドゥーチェ(ムッソリーニ)の写真を飾っている農家が残る80年代イタリア北部。エリオは両親と暮らす、クラッシック音楽が得意な少年。でもTシャツはTalking Headsだったりもする。オリヴァーは、学者であるエリオの父の元に、インターンとしてやってきた学生。長身で如何にもアメリカンなハンサムガイ。エリオには友達以上恋人未満のマルシアという同級生が居たが、オリヴァーに心惹かれる。

 タイトルはオリヴァーのセリフ。エリオは即座にその意味するところを覚り、2人はお互いを自分の名前で呼び合う。私の曖昧な解釈だと、オリヴァーは何となく自身のセクシャリティに割り切れなさを感じながら、それを押し殺して生きてきた。そんな彼にとってエリオは他人ではなく、まさに自分自身そのものに思えた。君は僕であり、僕は君だ。だから「君の名前で僕を呼んで」なのではないだろうか。

 エリオの両親は2人の気持ちを知った上で、2人の好きに任せた。オリヴァーがアメリカに帰った後、父親がエリオに与えた言葉。「悲しみも痛みも葬り去るな(There’s sorrow,pain.Don’t kill it.)」自分の気持ちを大切に生きていけというメッセージが心に染みる。